1998年01月

Verstehen Sie? わかりますか? Vous comprenez?

松尾芭蕉が 訪れたという象潟 (秋田県)を 訪れた時のことです。

上野行きのプラットホームの小さなガラスで仕切られた待合室で 汽車を待っていると ドヤドヤと60才ぐらいのご婦人が 10人程秋田弁で大きな声でしゃべりながら 入って来ました。 何かの会合の後らしく   何やら 興奮して言い争いをしているように聞えました。しかし 私には 何ひとつ聞き取れないのです。単語ひとつ 全く聞き取れない自分に びっくり致しました。未だ英語・ドイツ語・フランス語であれば 単語ひとつぐらいは すくなくとも聞き取れるのに と思ったほどです。

未だ ドイツに駐在している頃 ボッシュの中央研究所を 訪問した時のことです。

シュツットガルトから車で40分ほどの郊外の森の中に 突如きれいな 高層ビルが現れ それが2000人のDr.を擁する ボッシュの技術センターです。私の仕事は電子部品を ドイツのボッシュグループ フランスのトムソングループのテレビ・ビデオ・自動車の電装品・通信機 の各工場に売るための技術承認を促進する任務でした。ほとんどの部品は 各工場で 技術承認 が得られれば それで OK ということに なるのですが 重要で共通部品は 中央研究所 に行ってくれ といわれることがあり 年に 2~3回の頻度で 中央研究所を 訪問しておりました。  ある時午前中の仕事が終わり 午後のアポイントは午後3時 ということで 食事をしても時間が余り過ぎるのでひとりでその辺りを 当てもなく ドライブしていると突然視界が広がり異様な建物 が見えました。 “Schloss Solitude” という 建物でした。今は 博物館として公開している昔の宮殿でした。大勢の小学生と 2-3人の大人と待っていましたが ちょうど ガイドさんの案内で 中に入るところだったので 他の客と一緒に中について行きました。ガイドさんが この館の由来を説明し始めて 間もなく 妙齢のドイツ人の ご婦人が 低い 小さい声で “Verstehen Sie ?” と云いながら  私のところによって来ました。“Kommen Sie aus Japan? Ich komme aus Hamburg, aber Ich kann nie verstehen.,gar nichts!“ “VerstehenSie ihn?”  「日本からおいでですか? 私はハンブルグから来たのですが さっぱりわかりません。 彼の話はおわかりですか?」 “Naturich nicht ! ” 「勿論 わかりませんとも」と 答えると 安心したように “Das ist ein schlechter Dialekt, den Ich nie gehoert habe.「これは 今まで聞いたこともないような ひどい方言ですよ」 と 酷評して 又 もとのところに 戻って行きました。後で 考えて見ると その地区の子供にわかるように 方言で 説明をしいたのかも知れません。     続く  

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